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今日も妻の調子は相変わらず悪い。風邪もここまで長引くと本当に気になる。左肩の痒みは相変わらずのようだ。むしろ広がっているように感じると妻はいう。
しかも、昨日の夜、風呂からあがってきた妻が青ざめた顔をして私に言った。
「シャワーを浴びるたんだけど、左肩と右肩で感じる温度が違うようなの・・・・。」
感じる温度が違う?何かで皮膚に炎症を起こして熱をもっているのか。それとも、感覚障害なのか。私は恐る恐る妻の左肩を見た。しかし、その皮膚は私の見る限り違和感はない。色も違うわけで無く、湿疹ができているわけでもない。妻は肩が痒いという。そしてその肩は妻が痒みに耐えられず掻き毟った爪の赤い跡だけが残っていた。
そして今日は私が会社から帰ると妻が暗い顔をして言う。
「手が痺れるの・・・・・。」
昨日は温度感覚がおかしいといっていた。私は心配になって妻の顔を覗き込む。
「痺れるって・・・・・。どんな風に痺れるの?」
「正座した後のじわーっとした・・・。なんかそんな感じなの・・・・。」
正座した後の痺れ?長時間正座したあとの痺れの感覚なんて日常出る事はない。私は明らかに妻の身体の異常を感じた。
もしかしたら風邪のウイルスが神経やリンパ腺に入り込んだのではないか。私はとっさにそう思った。神経やリンパ腺にウイルスが入ったのであれば炎症を起こすはずなので腫れている筈。私は妻のリンパ腺に触れる。しかし腫れている様子はない。いや、素人がリンパ腺が腫れているなんてわかりっこないかも知れない。私の心に大きな不安がよぎる。でも妻はもっと大きな不安を感じている。
私の父は歯科医師である。歯科医師も医師だ。そう思い、実家に電話する。
しかし、思うような答えは返って来ない。やはり専門医でないと駄目なのか?明確な答えの出せる医師に看てもらう必要を強く感じる。
「誰か内科か皮膚科の先生の知り合いはいない?」
私は妻に聞く。妻は暫し考えて、親戚が内科医をしていることを思い出す。
「電話してみよう」
私がそう言うと、妻はコードレス電話を片手に、アドレス帳を開いた。妻の不安げな顔を覗きながら、私がまだ会った事の無い親戚の医者と妻との会話のやりとりを聞こうと耳をそばだてる。
「早く皮膚科の医者に行った方が良い」
結論はそういうことだった。
その日はそのままベッドに入った。妻は不安で一杯なのだろう。なかなか寝付けない様だった。
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