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結婚して妻と初めて迎えるX'mas eveは平日だったので私は仕事があった。しかし今までと私と違って、「新婚」の特権を行使して早く仕事を終わらせた。
私はもともと「会社に対して誠心誠意をつくす」というタイプではない。ただ、自分の仕事にはきちっと責任を持って対処したいといつも思っている。中途半端が嫌いなのだ。もちろん残業をすることが良い事ではないし、そこまで仕事をして何になる、という人もいるだろう。ただ、人よりも良い仕事をしたいと思うのならば、人以上努力しなければならないのは当たり前だと思うし、そうやって今まで私はやってきた。
ただ、結婚してから、夫として家庭も「仕事」になったのだから、妻に対しても最大限の誠意は見せなければと思った。そんな思いは独身時代からするとかなり変わったと思う。これも妻と結婚したからではないかと思う。
「おかえり」
家に帰ると、妻はキッチンにいた。豪華な手料理を作ってくれている最中だった。帰ってきて愛する人が自分のために料理を作ってくれている。独身時代にはなかったこの雰囲気を味わって、非常に満足していた。
「うわー!すごい料理だね!」
しかし、非常に喜んでいる私に妻が発した言葉は、
「疲れた・・・。」
という言葉。それも本当に力の無い声だった。 何かすこしがっかりした。
テーブルの上には妻の手作りの料理。ローストチキンにコーンスープ。ロールパンも並んでちょっとしたフランス料理やよりいいと思う。自慢ではないが(いや、多分自慢だと思う)妻は本当に料理がうまい。朝晩作ってくれる妻の料理は、今まで食べた料理の中で一番美味しいと思う。よく生まれてからずっと食べてきた実家の料理の味が一番美味しい、というが、母親には悪いが、私は妻の料理が一番だと思う。
二人の新居は小さなクリスマスツリーが飾られていて、光るライトが素晴らしい雰囲気を出している。サンタクロースの人形やツリーの飾り付けは「結婚したら絶対にやろう!」と二人で話していた楽しみであった。
キャンドルを燈らせ、部屋の電気を消す。気障だけれど二人だけのX'masである。
妻の手料理は見かけに違わず非常に美味しかった。ひととおり食事を済まし、駅前で買ってきたものだけれど意外にも美味しかったクリスマスケーキを食し、私は本当に満足した。けれど妻の顔色がすぐれない。
「どうした?調子悪いのか?」
「うん、なんか疲れて・・・・。熱っぽいんだ・・・・。」
声もあまり元気が無い。最近妻の顔色が良かった日を見ただろうか。
「ごめん、調子悪いから先に寝るね・・・・。」
そのまま妻はベッドに倒れ込むように寝てしまった。
少し中途半端なX'masにちょっと興ざめしてしまった。
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