1996.12.21  〜妻の誕生日。しかし、、、、〜

今日は妻の28歳の誕生日だ。
妻はある程度裕福な家庭に育っただけあって、服も靴もアクセサリーも良く持っている(これも別に自慢をしているわけではないが)。そんな妻に私はプレゼントにはいつも悩むところだが、こんな妻に気に入られるプレゼントをあげたいと日頃から知恵を絞っている。(つもりだ)
妻の誕生日はX'masにほど近いので、私がさぼろうと思えばプレゼントを一緒にするのもできる。しかし結婚前に私は妻と約束した。
「X'masのプレゼントと誕生日のお祝いは絶対に一緒にしないから」
妻の名誉の為に言っておくが、これは妻に強要された訳ではない。私はプレゼントにこだわっているわけでもないし、お祝いにこだわっているわけでもない。妻を愛しているし、その妻が生まれた「誕生日」は盛大にお祝いしてあげたい、そう思っているだけである。くだらないことをかもしれないが、それが私の妻に対する心からの気持ちであると思っている。
妻と私は結婚を意識し始めた頃から「お互いの誕生日には結婚してからも外出してお祝いしよう」と約束した。私も結婚して出不精になることがいやだったし、いつまでも付き合ってる頃を忘れないでいる夫婦でいたいと思ったからである。
この日も例年通り2人でデートした。夕食を食べようということで、神宮外苑近くの「SELAN」(ここは二人ともお気に入りで良く通ってる)の2階のテーブル席でで食事をした。他のことでどんなに節約しても、こういう日には奮発するというのも二人のポリシーだった。お店の人に頼んでちょっとした誕生日の演出も加えた。今まではあまりそういうこともなかったのでそんな演出に妻はとても満足していたようだった。
食事が済んで、少し歩く事にした。しかし体調がすぐれない妻はちょっと辛そうである。妻は先日からの微熱がまだ続いていた。今日も体調は良くはなさそうだったが、折角の誕生日なんだからということで無理してデートした。ちょうどX'masに近かったので、ライトアップした表参道がとても綺麗なのは知っていた。別に流行を追う訳ではないのだが、歩いてみる事にした。 大変人通りが多かったのだが、ライトアップした景色を暫し二人で眺めていた。私はちょっとした幸せを感じていた。
妻の顔が心なしか青白い。決して元気な妻の姿ではないのが気がかりに感じた。ただ、夫婦になって初めての妻の誕生日に、妻も私も心から嬉しく感じていた。
暫く夜景を楽しんだあと、二人ともお酒を飲むのも嫌いではないし、時間もあるので飲みにでも行こう、ということになった。しかし、その途中で妻が「気分が悪い」と言い出した。先程見ていた顔がさらに青白くなっている。
「夫婦なんだし、まだ誕生日は何回もあるし、今日は帰ろう」
妻と付き合い始めて、途中で帰るなんてことは初めてだった。妻の横顔が寂しそうだった。そんな出来事もあって妻との心の距離がちょっと遠くなった気がした。

この日を境に、妻の体調は日に日に悪くなっていくことになる。


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